●スタン・ブラッケージ 映画の極北 メールニュース
NO.19
2002.12.2
○はらっぱ祭り『DOG STAR MAN〜プレリュード〜』上映報告
○「LOVE SONGS」アップリンク・ファクトリーでアンコール上映!
○スタン・ブラッケージ回顧展について
☆ はらっぱ祭り 『DOG STAR MAN〜プレリュード〜』&映像インスタレーション 野外上映
報告 ☆
11/3.4におこなった、武蔵野公園くじら山はらっぱ祭りでの、『DOG ST AR MAN〜プレリュード〜』上映、および映像インスタレーションは、今年も好評をおさめました。
特に『DOG STAR MAN』用のスクリーン設置は大変おもしろいできごとでした。阿佐ヶ谷美術専門学校、東京造形大学の学生とともに支柱となる竹を運び、道具を用意したものの、こういった肉体労働には縁のない学生たちと映像作家。祭りで使用するステージやドームの竹組みをすべて担っているおじさんたちの輪の中へなかなか入れず悩んでいるところへ、どこからともなくヒュルルーという指笛とともに、3人の職人が忍びのように出現。「ドラゴン」と呼ばれる人を中心に、アッというまに竹を組み、5m×3.6mのスクリーンを旗のように掲げてしまったのでした。ちなみに「ドラゴン」とはアジアで鳶職のことを指すらしい。
上映が終わった翌日の朝、10時頃に来てみると、すでに朝6時には竹が切り倒され、杭も土の中に打ち込まれ、スクリーンはきれいに折り畳まれていたのでした。やっぱり現場で役に立たないといかん、と思い知らされたのでした。
上映の際には風が舞い、映写機のループ(繰り返し上映するため、針金ハンガーで作成)を直撃。インスタレーションの予告編として一瀬晴美さんの作ったアニメーションがなかなか上映できず、苦労しました。
2日目の『DOG STAR MAN〜プレリュード〜』上映の際には白塗りの大道芸人が乱入。画面と一体化する素晴らしいダンスを繰り広げてくれました。
学生たちが大勢参加したインスタレーションは、落ち葉が積もる林の中で、ライブが中心の祭りとは異質の幽玄な空間を演出。その中でも太田曜氏の作品は、形が少しずつ違うたくさんの模型人形を円台の上に配置して回転速度を変えながらストロボで照らし出すという、立体驚き盤のようなものでしたが、多くの観客を集め、見せ物として興業が成り立つくらいに大受けしていました。
様々な反省が必要でしたが、来年もまた挑戦してみようと改めて思う試みでありました。来年は一緒に展示に関わりたい!と思われる方はinfo@mistral-japan.co.jpまで御連絡ください。(片山薫)
☆ スタン・ブラッケージ ハンドペイント作品集「LOVE SONGS」アップリンク・ファクトリーにてお正月アンコール上映!
☆
12月30日より、東京・アップリンクファクトリーにて「LOVE SONGS」『DOG STAR MAN-完全版-』「BRAKHAGE
EYES」を上映します。
上映作品、タイムスケジュールは下記の通りです。見のがした方はぜひこの機会に御覧ください。
「LOVE SONGS」
【上映作品】
『アーサン・エアリー』 2分/1995
『美しき葬列』1.5分/1996
『コミングルド・コンテナーズ』3分/1996
『カップリング』4.5分/1999
『LOVE SONG』11分/2001
『LOVE SONG 2』2分/2001
『マイクロ・ガーデン』3.5分/2001
『コンクレサンス』3.5分/1996 (フィル・ソロモンとの共作)
『エレメンタリー・フレーズ』33分/1994 (フィル・ソロモンとの共作)
(全て16mmスタンダード/サイレント/64分/カラー/アメリカ映画)
12/30(月)〜1/17(金) 連日17:30〜/19:30〜
(12/31、1/1は休映)
「BRAKHAGE EYES」
Aプロ(59分)
『FIRE OF WATERS』(1965年/7分)
『窓のしずくと動く赤ん坊』(1959年/12分)
『夜への前ぶれ』(1958年/40分)
Bプロ(58分)
『THE DEAD』(1960年/11分)
『思い出のシリウス』(1959年/11分)
『MOTHLIGHT』(1963年/4分)
『自分自身の眼で見る行為』(1971年/32分)
Cプロ(78分)
『DOG STAR MAN-完全版-(1961-1964/78分)
(全て16mmスタンダード/『FIRE OF WATERS』を除いてサイレント作品/アメリカ映画)
Aプロ 12/30(月)1/4(土)1/7(火)1/10(金)1/16(木)
Bプロ 1/2(木)1/5(日)1/8(水)1/11(土)1/14(火)
Cプロ 1/3(金)1/6(月)1/9(木)1/12(日)1/13(月)1/15(水)1/17(金)
※すべて15:30〜の上映
1回券 ¥1,300 リピーター ¥1,000(ともに1ドリンク付)
問い合わせ:アップリンク・ファクトリー 03-5489-0750
http://www.uplink.co.jp
☆ スタン・ブラッケージ回顧展情報! ☆
★回顧展の名称は「ブラッケージ・アイズ2003〜2004」に決定しました!
★また、回顧展と同時に開催される、映像、音楽、美術、パフォーマンス等のトリビュート企画タイトルは「リスポンドダンス〜スタン・ブラ?ージをめぐって〜」となりました。これはブラッケージの『視覚における暗喩』の最後の章のタイトルですが、「返答する、応答する、踊り」というのは日本の様々なジャンルのアーティストがブラッケージにインスパイアーされた表現をする企画にはもってこいではないでしょうか。
これからブラッケージを知ってもらって参加してもらうことも考えているので、尊敬を強制するよりはブラッケージと対話するという感じを出したいと思います。コールアンドレスポンスの感じですね。
ブラッケージにインスパイアーされた映像、美術、音楽、パフォーマンスなどを、どのように展開できるか、今からワクワクしてきます。
★開催日程は2003年11月〜2004年3月の間です。
★開催場所は現在のところ、以下の都市で予定しています。
東京、横浜、仙台、名古屋、神戸、高知、福岡 (他)
※2003年11月中旬〜下旬にはスタン・ブラッケージの初来日も予定しています。
★「ブラッケージ・アイズ2003〜2004」に御興味を持たれたり、実行委員としていっしょに企画に加わりたい、または実行委員とまではいかなくても、通訳や翻訳、会場設営、受付等のボランティアスタッフを御希望いただける方はstan@mistral-japan.co.jpまでお問い合わせください。
第3回 スタン・ブラッケージ回顧展
「ブラッケージ・アイズ実行委員会」会議報告
(2002.11.17/回帰船保育所)文責:片山
■参加者
星野出穂、前田敏行、水野真亜沙、水由章、片山薫、黒川芳朱、山口卓司、後藤寛隆、説田礼子(横浜赤レンガ倉庫1号館担当)、中沢あき、森本純一郎、齋藤さおり、一瀬晴美
■各基金申請状況報告
■トリビュート企画について
○名称は「リスポンド・ダンス〜スタン・ブラッケージをめぐって〜」に決定。
○フィルム企画は山口担当→新作依頼は慎重に、よく相手とやりとりして依頼したほうがいい。旧作も検討してはどうか。16ミリフィルムによる3分間アンソロジーを企画してはどうか、などの意見もあがる。
美術・ダンスは黒川担当→部屋にまけてしまうので大きめのインスタレーションを希望(説田)。
ライブは中沢、片山担当→佐々木敦氏とやりとりして検討する。
それぞMLに企画進行状況を報告し、意見交換しながら検討する。
■カタログについて
○年内に編集委員の候補の方々にきちんと依頼する→山口担当
○翻訳を基本的にボランティアで依頼できる方々を10人くらい確保した→中沢
○ブラッケージ作品データはコメントも交えて少しずつ入力中→水由
○松本俊夫他のブラッケージ資料を把握している方々に資料を借りてくること。
○国会図書館でブラッケージに関する書物等が現在把握している以外にも、日本にあるかどうかを調べてくる→黒川、山口、森本(水野)
■その他
○ブラッケージの滞在中(11月中旬〜下旬を予定)、東京での上映、講演も平日の夜に企画したい。
○12月上旬に神戸と仙台の上映会場の担当者が東京に来るので、横浜担当者と実行委員の何人かで打ち合わせをしたい。
○ブラッケージとの打ち合わせ、作品試写のため12月か1月にバンクーバーとアメリカに行く予定→水由、前田(写真)他
※このメールより前の投稿が見たい方は
http://www.freeml.com
にてユーザー登録するとMy Pageで御覧になれます。
ニュース配信:ミストラルジャパン
info@mistral-japan.co.jp
[スタン・ブラッケージ 映画の極北 ML]
参加希望も受け付けています。
|