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●スタン・ブラッケージ 映画の極北 メールニュース
NO.16
2002.8.29

○「LOVE SONGS」東京上映終了!
○7/13佐々木敦トークショー採録
○大阪シネ・ヌーヴォ「LOVE SONGS」上映情報
○その他上映情報☆

スタン・ブラッケージ ハンドペイント作品集「LOVE SONGS」東京上映(at BOX東中野)は好評のうちに終了しました!☆

10代後半から20代の若い人が多く観にきてくださり、ブラッケージの今までの作品を観ていない方々にもすんなり受け入れられたようです。劇場アンケートやお寄せいただいたメールの感想からは、身体に直結する感受性豊かなものが多く見られました。今後も各地で上映を展開していきますので、未見の方はぜひどこかで御覧いただければ、と思っております。

☆佐々木敦(音楽批評家)トークショー 2002.7.13 at BOX東中野☆
〈聞き手:水由章(ミストラルジャパン)〉

佐々木:「LOVE SONGS」を観てみて単純におどろいた。確かにここに音は無いが、音響派が音楽の世界でやってきた兆候とブラッケージの仕事には何か関連性、影響関係などパラレルなものがある。そんなことをFs(エフズ)8号に書いてみた。私は音を聴いて映像を思い浮かべるとか、映像を観て音楽を想像するということを、あまり信じてはいない。サイレントなのに音を感じる、という意味ではブラッケージの作品を受け取っていない。観る人によって、全然違う音が聞こえることもあるのだろう。知覚から入ったものが個々人のイマジネーションの中で多様な音を産み出していくという回路の部分であれば、映像に限らなくてもどんなものでもそうだといえる。ブラッケージの持つ一種、物質的なフィルムに対しての捉え方と、音響派的なものが音に対して持っているアプローチにはとても似通っている部分があると思った。それは自分でも驚きだった。

水由:Fsの中でも「ストラクチャーからテクスチャーへ」とあるが、純粋な音なり、映像なりを追求しているところが音響派とブラッケージの似ているところなのだろうか。

佐々木:表面に折り重なっている装飾的な、余分な要素をどんどん取り去っていって、音楽や音が持っている本来のコアな部分にまで行きつくというのが音響派である。一方で「音というのは空気の振動という現象である」ということをある種、物質的に捉える考え方がある。それを人間が耳で聴く“物質としての音"という部分と"現象としての音"という部分と、その二つに相対する〈聴く〉という行為にフォーカシングされている。ブラッケージの場合も同じで、映画を極限まで原理に追い込んだ時に映画とはフィルムだと、フィルムに光が通って映写されることによって映し出されるものであり、それが観る人の網膜に映って受け取られるわけだ。極端な所まで行くとフィルムの物質性みたいな所にどうしても行きつくと思う。

水由:カメラで撮影しない、とかね。

佐々木:今日の作品では撮影という行為を全然していない。第一義的にはフィルムに絵を描いてそれを再撮したり、編集して作っている。「映画というものは、あるものを撮影して、観る人がイメージを受け取っていく」という流れとは違う、もっと映画とフィルムが持っている生々しいリアルな部分にまで達してしまっている。

水由:例えば、現在公開している『スター・ウォーズ エピソード2』はフィルムで撮影していない。そういう映画をデジタルのプロジェクターで上映すれば、今後はフィルムをまったく使用しなくても映画を作ったり上映することができるようになっていくだろう。音響派に対してフィルムにこだわる映像派、フィルム派という呼び名をつけるとすると、今後は自家現像するか、フィルムに直接スクラッチして絵を描くといった形のところにいくような感じがする。

佐々木:フィルムそのものの物理的なあり方を追求する、というのは比較的、実験映像といわれるものの中には今までずっとあった。しかし、「LOVE SONGS」はそういった手法の一つというだけでなく、びっくりするほど美しい。尋常で無いほど美しいものになっている。それがブラッケージの芸術家としての所以だなと思われる。

水由:コンセプトとして、「こういうことをしました」ということ自体を重要視して、映っているものが何なのか、とか美しいか、などと考えることのない実験映像作品が多いなか、そういったことをとっぱらって純粋に作品を観て、これ以上の美しさはないだろうと言えるくらい綺麗な作品群だと思う。

佐々木:『スター・ウォーズ エピソード2』に張るくらいのスペクタルが、観ることの部分ではあると思う。

水由:ブラッケージが80年代半ばにハンドペイントをライフワークとして始めた時期と、音響派が出てきた時期が一致すると佐々木さんは書かれていましたが。

佐々木:深読みをすれば、どこかで情報的なものを第一の価値とするというあり方が飽和してしまったのではないかと思う。膨大な情報群をどのようにストックしてどのようにエディットしていくか、というのが重要だった時期もあるのだけど、それが飽和した時に、そうしたことも可能にする大本の原理であるとか大本の物理的なあり方に自然に向かっていくというか、新たに発見しなおすというプロセスがあったのではないかと思う。音楽も音そのものに向かうことになったし、映画もどこかで「映画とは何か」というベタな問い直しを観念的な形ではなく、絵がどうして写っているのか、フィルムがどういうものであって、といったところも含めた形で問い直すことの価値が再び浮上してきているということではないかと思う。

水由:ブラッケージは同じ映像の世界というよりは、音楽や他の分野の人たちのような流れに入っていくのかな、と思う。映画の中のいろんな人達とブラッケージやそれに附随する人たちがムーブメントとして出てきたという感じではありません。ブラッケージは形としてはムーヴィーフィルムになっているが、狭義の映画という範疇にははまらない、多分野の人と交わっていけるアーティストとして捉えた方が良いでしょう。佐々木さんの今後の活動予定を教えてください。

佐々木:9月に河出書房新社から『EX-MUSIC』という映像やアートに関するテクストも入っている、音楽評論集を出します。また、音楽批評というものが本当はあまりないのではと思うので、8月にはアップリンクファクトリーで音楽批評家養成集中講議を行います。

☆「LOVE SONGS」 大阪シネ・ヌーヴォ上映情報!!
今週8/31(土)から!ぜひ御覧下さい!☆

スタン・ブラッケージ ハンドペイント作品集
「LOVE SONGS」大阪上映
8月31日(土)より9/13(金)まで シネ・ヌーヴォにてレイトロードショー21:00より1回上映
【当日料金】一般1700円/学生1400円/シニア1000円

★「LOVE SONGS」公開記念スペシャルオールナイト
STAN MIDNIGHT in OSAKA

8月31日(土)22:45スタート 2,400円均一
『DOG STAR MAN(完全版)』「BRAKHAGE EYES」に加え、日本の実験アニメーション・フィルムの傑作『フーガの技法』(石田尚志/制作:愛知芸術文化センター)、黒坂圭太、松本俊夫、居田伊佐雄、小池照男、能登勝の実験映画を上映!! スペシャルゲストのバトルトークもあり!

★スペシャル・トークショー開催!(上映前の21:00よりスタート)

音楽、映像、絵画、宇宙、etc.…「LOVE SONGS」に隠されたメッセージについて語るトークショー開催!
8月31日(土)… 水由 章(ミストラルジャパン代表)
9月 7 日(土)… ミルクマン斉藤(groovisions)

お問い合わせ:06-6582-1416
http://www.ap-osaka.com/nouveau/

☆ 上映情報 ☆

◆〈ヤマガタ+plus〉映画祭 "Post Fiction!"

日程:8月31日(土)〜9月27日(金)
場所:BOX東中野
問い合わせ:BOX東中野
TEL:03-5389-6780 http://www.mmjp.or.jp/BOX
山形国際ドキュメンタリー映画祭公式ホームページ
http://www.city.yamagata.yamagata.jp/yidff

2001年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映された作品プラスアルファのセレクト上映です。多数の上映作品の中から注目される個人映画のプログラムを紹介します。

●8/31(土)20:40〜 ●9/5(木)21:00〜
関根博之監督:『MAYA』(2001/8mm/66分) 他1本
※8/31は監督のトークあり

●9/3(火)19:10〜 ●9/24(火)16:55〜
川口肇監督:『位相』(1997/ビデオ/30分)『異相』(2001/ビデオ/51分)
※9/3は監督のトークあり

料金:
 1回券:前売1300円、当日1500円
 3回券:前売3000円、当日3300円
 10回券:前売8000円、当日9000円
 フリーパス:18000円(100枚限定、BOX東中野でのみ販売、フリーパス購入希望の方は、ご利用の方の写真(3cm×2.5cm)をご持参下さい。
(前売券は劇場窓口およびチケットぴあにて発売)

◆「アートアニメーションの素晴しき世界」発売記念オールナイトVOL.2

日時:9/21(土) 23:40開場 24:00開始
場所:テアトル新宿
料金:前売り/2400円 当日/2500円
お問い合わせ:03-3352-1846

プログラム:
黒坂圭太監督『みみず物語』(1989/16mm/15分)『個人都市』(1990/16m m/23分)(ミストラルジャパン配給)
山村浩二監督『バベルの本』(1996/16mm/5分)『どっちにする?』(1999/35m m/10分)『頭山』(2002新作/35mm/10分)
他、岩井天志、保田克史などの作品を上映
※黒坂圭太、山村浩二他によるトークショーを予定

※このメールより前の投稿が見たい方は
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ニュース配信:ミストラルジャパン
info@mistral-japan.co.jp
[スタン・ブラッケージ 映画の極北 ML]
参加希望も受け付けています。

   
   
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