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猫耳 NEKO-MIMI
   
●作品データ    

黒澤潤監督 16mm COLOR+B&W 80min 1994年

脚本: 黒澤潤、山口敦
撮影・美術・編集・録音・音楽・衣裳:黒澤潤
出演: 美加理、薔薇絵、上杉貢代、有村肯也、山内理絵、今野博之
製作: 秋田敬明、福島輝彦

倦怠、暴力、エロス、世紀末日本が生んだネオ アヴァンギャルドムービー『猫耳』が、ヨーロッパのアンダーグラウンドシーンを震撼させついに日本へ再上陸!

1993年 ロッテルダム国際映画祭(オランダ)
1995年 ペテルブルグ国際映画祭(ロシア)
1995年 フランドル国際映画祭(ベルギー)
1995年 サレルノ国際映画祭(イタリア)
1996年 エジンバラ国際映画祭(イギリス)
1996年 シカゴ・アンダーグラウンド映画祭(アメリカ)他

 

 

 
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●解説    

この作品を「映画」と呼べる人は数少ないでしょう。映画を成立させるいくつかの要素が、この作品にはありません。しかし、この作品は映画でしか表現し得ないものを表現し、また「映画」とはなにかを我々に問いているようです。この作品の中に隠されている、いくつかの謎について考えをめぐらすこと、それは映画そのものの本質について思考することなのかもしれません。

   
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●あらすじ    

 4人の若者が、ゲームのような生活をしている。ゲームがルールによって常に終わりへと閉じていき、サイコロのひとふりでまた新たに始まるように、4人の生活は慢性的に、終わりと始まりを繰り返すにすぎない。終わりと始まりの感覚の磨滅によって、彼らは過去と未来といった時間の世界と絶縁している。それは同じ映画をエンドレスで見続けていることに似ている。そして、彼らの周りにはカメラや映写機が見えかくれする。一人の少女は写真をとられ続け、一人の少年はスクリーンにへばりつく。彼らにとって、反復不可能なものは嫌悪の対象でしかない。

 このような生活に、突然、一人の女が出現する。彼女は死へと向かう。彼女の存在を4人はあくまでもゲームに取り込もうとする。しかし、その女の無用な逸脱ぶりのために、彼らの自己完結した世界にひずみが生じてきた。その女の葬式ごっこですませた彼らだったが、やがて終わりのないゲームにとりつかれるようになっていく。そんな彼らの最後のゲームとは?

   
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●コメント    

イアン・ケルコフ
(『アムステルダム・ウェイステッド!』『テクノ』映画監督)
『猫耳』のノイズ(雑音)は、21世紀の映画にとってのハルモニア(調和)となるだろう。
恋月姫(人形アーティスト)
あり得ない形に漂う意識。ノイズの音が、わたくしたちの夢に潜む肉体を超えた時空へと誘ってゆく。言葉にからめ取られ陶酔してゆく不思議な神経の迷宮には、もう1つのパラレルな世界が見える。生と死の隙間を渡ろうとする全ての魂に、救済さえも必要とせぬ静かな狂気に拍手を送りたい。

加藤賢崇(俳優)
自己完結への「照れ」と、自己顕示への「策謀」の、狭間で揺れる表現。成熟した初期衝動。見る者のイメージを膨らませては、また搾り取る。親切な悪意。心暖まるサディズム。

ミルクマン斉藤(groovisions)
ひどく古風なエロスのイメージを慈しみつつ切り裂いていく、硬質で澄明で誤魔化しのない画と繊細なる轟音ノイズ。それらをより煽情的なものに変容させるのは、濡れてしたたる光の肌触りである。マン・レイやブニュエルの映画がポルノグラフィであるというのと同じ意味で優れたポルノ。『サイコロ城の秘密』の、65年後の続篇。

   
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