5.機材・撮影監督システム
ヨーロッパは基本的に撮影監督システムです。CFの撮影では、劇映画に比べて多少簡略化されたスタッフ構成で行われますが、日本と異なる点について解説します。
基本的撮影スタッフ構成
●ムービーカメラマン:
撮影(ライティング・計測を含む)についての責任者。
Directeur de photo CF撮影の場合はよほどのことがない限り、カメラオペレートも本人が行います。
●チーフ・アシスタント:
ピント、ロールチェンジ、機材管理、カメラテストetc
●グリップ:
カメラを含む撮影機材を運搬するのは、撮影部助手ではなく、グリップが行います。なお、カチンコを入れるのも彼の仕事です。そのため、現地のカメラマンを使う撮影では、グリップは必ず付けないと、仕事がスムーズに運びません。日本では、撮影助手・制作がおおかたやっている移動車等の特機設置の仕事、あるいは照明やカメラを設置するためのイントレ、タワーの作成など、グリップは撮影現場に不可欠な存在です。
●照明:
日本と同様、カメラマンと連携して仕事をしますが、基本的にはカメラマンがライティングの設計を行います。
●ジェネレーター・オペレーター:
大型のジェネレーターを使う場合は、照明助手とは別に必ず必要です。
★分業
職業分野はかなり明確なので、グリップの仕事である移動車の手配、設置を照明に兼任させること、または、グリップにちょっとライティングをさせるといったことは、物を運んだりする手伝いはともかく、基本的にはできません。
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